『タフペイント』が『TOUGH TIP』に変身!!

 タフペイント(株式会社カズキ高分子)が、National Hardware Show 2017 (ナショナル・ハードウエアショー)に出展(2017/5/9~11)。
 米国企業の協力を得て『タフペイント』を『TOUGH TIP』に変身させ、米国市場への攻め込みを本格的に開始した。

 独自のブランド『TOUGH TIP』にて本格的に米国進出を開始したタフペイント。


■『TOUGH TIP』ブランド

 アメリカ進出において、最も重要な事柄のひとつに「米国企業との協力関係を構築する。」という事があげられる。

 これは、アメリカ人の同士の関係やネットワークを活用しなければ、アメリカ市場に入り込むことが出来ないからである。

 

 アメリカ進出の開始段階において気づいた点としては、「タフペイントには強力な武器がある。」ということだ。

 その武器というのは、商品開発力だけではなく販路開拓戦略力のある米国企業を魅了できたことである。

 このペンには米国市場において特筆すべき商品の魅力があるといえる。


 その協力してくれる米国企業が名付けた商品名は『TOUGH TIP』


 TIPは先端という意味がある。

 このペンの特徴の一つである【強芯】を全面に出した商品名となった。

 これは、アメリカ人にわかりやすく強芯性を伝えたいという想いからである。

 TOUGH TIPの言葉のイメージとしては、金属の先端というイメージがあり、より強さを感じさせる良いネーミングとなっている。

 Google USA (Tough Tip検索結果画像)


■アメリカ風な出展ブース

 National Hardware Show 2017 (ナショナル・ハードウエアショー)とは、建材、電機関連、農業、工具、ハウスウェア、インターナショナル・ソーシング(OEM)、インベンターズ・スポットライト(発明商品)、園芸、アウトドアリビング、MADE IN USAのコーナー、庭とBBQ、ペンキ、ペット商品、配管、倉庫関連などの展示会である。

 

 主にホームセンターに並べられている商品の展示会、と言えばイメージしやすい。


 出展決定から、出展まで1か月もない短期間の中で完成されたブースは、いかにもアメリカの商品といったイメージである。

 これは、商品に興味を持った米国企業のやる気と、米国人に商品名・デザインをすべて任せきった日本メーカーの気持ちの合わせ技により実現した。


 アメリカ人に違和感を与えないブースには、初回出展でありながら数多くのバイヤーがブースを訪れた。

 そして、訪れたバイヤーに対して商品の魅力を米国人が伝え、バイヤーが商品に魅了されるという良いサイクルになった。


 更に、ブースは1コマであったが、ブランドを目立つように見せるため、作成した背後の垂れ幕が大きすぎて収まらなかった。

 そこで、セミナー場所近くの最も人が集まるところを交渉して、1コマ以上の大きさを開催日当日確保した。

 これも、米国企業が主導でブース設置を行っていたからこそ出来る。

【TOUGH TIP】ブース写真


■出展してわかったアメリカ市場の声

 出展することで、日本市場とアメリカ市場の違いもわかってくる。

 アメリカ人の声というのは、次の米国市場向け商品開発への種となる。

 これは貴重な財産となる。


 アメリカ市場の多くの声の一つのうち、ほんの一部を紹介する。


 アメリカにおける直液式バルブタイプのペンは、タフペイントに比べて品質が劣る。

 そのため、ペンを使う度に毎回ペン先を押して、ペン先をインクで満たしてから使用するという癖がある。


 タフペイントは、耐摩耗性を持った表面の固いペン先でありながら、樹脂繊維で構成されたペン先内部の空隙率がインクとの相性を最適に構成されているため、ペン先内部にインクが良く浸透して、毎回使う前にペン先を押す必要がない。


 この違いにより、アメリカ人がTOUGH TIPをブースで手に取り、書き始める前にペン先を毎回押すので、インクが出過ぎてしまう。

 これは、毎回説明することによって理解されたが、市場へ投入する場合は強調しなければならいない。


 しかし、この強調した説明から、他社メーカーとの圧倒的な違いが伝わる事となるであろう。


 このペン先の内部における、インクの浸透力とインク含有量は、ペン先に少し力を入れて圧力を加えると良く理解できる。

 ペン先に荷重をかけると、芯の内部に貯め込まれているインクが滲み出してくる。

 ペン先を毎回押す必要が無いという理由が理解できる。

 ペン先表面は耐摩耗性を持たせるため硬く密実にしなければならない。

 しかし、ペン先の内部へインクを浸透もさせなければならない。

 そして、ペン先の内部にインクを貯め込まなければならない。


 さらに書き味が良くなければならない。


 この課題に挑戦して開発することができたペンだからこそ、アメリカ市場における他社メーカーのペンは、技術的にライバルにならない。


 これから、本格的な米国市場への進出が始まる。

M-Cross International Corporation Column

米国トーランス市に拠点を置くMCICが、米国進出のノウハウや独自の市場分析をコラム形式にて情報を掲載

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